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ロクロの回転ーさらに続く
またまたやきものMLからのパクリです。

大分からです。
面白い文だったのでそのまま載せます。


ロクロの回転方向なんですけど、私は京都で水挽きも削りも右
回り(時計回り)で習いました。手ろくろがルーツの地域は右
回りで、蹴ろくろを源流とするところは左回り、と何かの本で
読んだ気がします。

大分県西部の日田市に、民芸陶器で知られる小鹿田(おんた)
があります。何年か前、そこの若い陶工に「小鹿田は左回りで
したよね」と確かめたら、「いやそれが、最近は関西で勉強し
て帰ってくる人たちが右回りで仕事したり、っていうこともあ
るんです。」という答えでした。

100年前であったら、県外へ勉強にいくという大事業はとても
難しかったでしょうが、今は珍しいことではありませんよね。
また、スイッチ一つで回転方向が変えられ、ペダルを軽く踏む
だけでスピードを変えられる電動ろくろの普及が、回転方向の
こだわりを薄めているのかも知れません。

ただ、削りの方向は(よく調べたわけではありませんが)左回
転ではないかと思います。
右にカンナを持つと、右回転では器物の左側に当てねばならず、
ちょっと不自然かもと自分で思います。
小鹿田の工房は、どの家もろくろの右側に窓があり、左側は影
になります。左回転で、器物の右側にカンナを当てるのが合理
的です。

私の場合、湿台は素焼きしたものを濡らして、粘土を巻いて少
し乾かして、と手間が掛かりましたが、なるほど本焼きしてお
けば一手間省けるじゃないかと、長谷部さんのお話に納得しま
した。
あかつきさんのように一点モノをろくろに直接載せると、接触
面のこすれ具合が気になりませんか? フェルトや薄いゴム板
を敷いてみても、一瞬気を抜いた時にロクロの回転で吹っ飛ん
でしまったり。

米国製でバット・グラバーという薄いスポンジが市販されてい
て、本来は亀板(桟が付いてないもの)をろくろに密着させる
道具なんですが、この上に鉢などを裏返して削ってみたら、ぴ
たりと安定して具合がよいです。
興味のある方は下記サイトをご覧下さい。
http://www.batgrabber.com/



なかなか参考になる情報で、特に最後のバット・グラバーはよさそうです。
by tyawanya | 2005-04-02 18:13 | 陶芸の技法ーろくろ
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